フェンシングのはじめ方

屋内ピストでフェンシングをする少女たち

この記事(きじ)でできるようになること

  • フェンシングの3つの種目(しゅもく)のちがいが分(わ)かる
  • 点(てん)がどうやって入(はい)るか分かる
  • 家(いえ)で、かまえと足(あし)の動(うご)きをためせる

ひとことで

フェンシングは、2人の選手(せんしゅ)が向(む)かい合(あ)って、けんで点をきそうスポーツだよ。

片手(かたて)に持(も)ったけんで、相手(あいて)の「有効面(ゆうこうめん)」をつくよ。有効面は、点になる場所(ばしょ)のことだよ。種目によっては、きることもあるよ。

種目は「フルーレ」「エペ」「サーブル」の3つ。けんの形(かたち)、点になる場所、点が入るルールがちがうよ。

体育館(たいいくかん)で、「ピスト」という細長(ほそなが)い台(だい)の上でやるよ。

やってみたくなるポイント

  • 一(いっ)しゅんの勝負(しょうぶ)。 せめる→守(まも)る→やり返す。けんとけんのやりとりが、とてもはやいよ。考えながら動くのが楽(たの)しいんだ。
  • 3つの種目からえらべる。 つくだけの種目(フルーレ・エペ)と、きるわざもある種目(サーブル)があるよ。すきなものをえらべるね。
  • 体が小さくても、考える力(ちから)と速(はや)さで勝負できることがある。 相手のけん先(さき)から、点になる場所を守るよ。そして、すきをつくんだ。でも、体の大きさでどっちが有利(ゆうり)かのデータは、まだ見つかっていないよ。
  • 日本(にほん)は強(つよ)い。 日本オリンピック委員会(いいんかい)(JOC)によると、パリ2024大会(たいかい)で、日本は5つのメダルを取(と)ったよ。そのうち金(きん)メダルは2つ。国(くに)ごとのランキングで1位(い)になったんだ。東京(とうきょう)2020大会の男子(だんし)エペ団体(だんたい)では、日本ではじめての金メダルを取ったよ。
  • 小学生(しょうがくせい)の全国(ぜんこく)大会もあるよ(日本フェンシング協会(きょうかい)のサイトに、第12回全国小学生フェンシング選手権大会の結果(けっか)がのっているよ)。

はじめ方

  1. 日本フェンシング協会の「練習場案内(れんしゅうじょうあんない)」で、住(す)んでいる地(ち)いきのクラブ・しょうねんだん・教室(きょうしつ)をさがそう。表(ひょう)には、何さいから入れるか、練習の日、連(れん)らく先(さき)がのっているよ。「はじめての人、だいかんげい」「小学生から」と書いてあるところが多(おお)いよ。
  2. はじめては、見学(けんがく)か体験(たいけん)をたのもう。おうちの人に、表にあるメールやホームページから連らくしてもらおう。電話番号(でんわばんごう)がのっているところもあるよ。
  3. 体験では、クラブの道具(どうぐ)をかりるよ。まずは、かまえと足の動き(ステップ)から始(はじ)めよう。けんを動かす練習は、なれてからだよ。
  4. つづけることにしたら、日本フェンシング協会への「協会登録(とうろく)」(名前(なまえ)を書いてなかまに入ること)を、クラブが教えてくれるよ。くわしくは「おうちの人へ」を見てね。
  5. 日本フェンシング協会は、小学5年生(ねんせい)からのキャンプ(ミニムキャンプ)を、年によってやっているよ。2025年度(ねんど)は、フルーレの小5のぼしゅうがのっていたよ。2026年度は、2026年8月に、フルーレのキャンプのお知(し)らせがのったよ。出られる決まりは、毎年(まいとし)の案内を見てね。

必要(ひつよう)な用具(ようぐ)

さいしょは、クラブでかりるのがきほんだよ。体験の日は、動きやすい服と体育館用のくつ、飲み物があればだいじょうぶ。下は、大会に出るときにそろえるもの(規則で決まっているよ)だよ。日本フェンシング協会の「小学生・中学生の部を対象とした大会の用具規定」(2026年3月30日)をもとにしているよ。

  • 大会のときにいるもの(規則で必要):
  • マスク(顔(かお)を守る)。フルーレは、金(きん)ぞくのよろい(メタルビブ)がついたマスクを使(つか)うよ。
  • ユニフォーム(上と下)。
  • 半(はん)そでのプロテクター(体を守るもの)。
  • けんと、ボディコード(けんを、点を見る機械(きかい)につなぐ線(せん))。小学生・中学生は、世界(せかい)の会がみとめていないけんでも使えるよ。フルーレの小学3・4年生の部は、3号剣(ごうけん)以下(いか)を使うよ。
  • グローブ(手ぶくろ)。
  • ストッキング(長いくつ下)。
  • ゼッケン(名前を書いた布(ぬの))。
  • 女子(じょし)の小学生・中学生: プラスチックのむねを守る道具(チェストプロテクター)をつけるよ。男子は、つけてもつけなくてもいいよ。
  • さいしょは買(か)わなくていいもの: 自分(じぶん)のけん、点を見る機械、しるしのついた高(たか)いプロテクター。体験では、クラブの道具をかりよう。かりられるかは、クラブに聞(き)いてね。
  • 練習で着(き)る動きやすい服(ふく)と、体育館用のくつは、自分で用意(ようい)しよう。

道具のくわしい決まりは「おうちの人へ」にのせたよ。

基本(きほん)ルール

ルール1つを、絵(え)1まいと短(みじか)いせつめいで見ていこう。全部(ぜんぶ)で6まいだよ。

はじめの位置でかまえるのルールを表した絵

1. はじめの位置(いち)でかまえる

試合(しあい)は、ピスト(細長(ほそなが)い試合場)の上で、2人が向(む)かい合ってかまえて始(はじ)まるよ。しゅしん(リーダーのしんぱん)が試合を進(すす)めて、点(てん)を決(き)めるよ。

フルーレは胴をつくのルールを表した絵

2. フルーレは胴(どう)をつく

フルーレは、つくだけだよ。点になるのは、せなかもふくむ胴体(どうたい)と、マスクの一部(いちぶ)だよ。頭(あたま)・両(りょう)うで・両足(あし)は、点にならないよ。点になる場所をつくと色のランプ、ならない場所をつくと白いランプがつくよ。

エペは体ぜんぶが的のルールを表した絵

3. エペは体(からだ)ぜんぶが的(まと)

エペは、つくだけだよ。体ぜんぶが、点になる場所だよ。優先権(ゆうせんけん)はなくて、先についたほうに点が入るよ。同時(どうじ)なら、両方(りょうほう)に点が入るよ。

サーブルは腰から上が的のルールを表した絵

4. サーブルは腰(こし)から上(うえ)が的(まと)

サーブルは、つくのと、きるのと、どちらもあるよ。点になるのは、こしから上(頭と両うでもふくむ)だよ。優先権があるよ。

細長いピストの中で戦うのルールを表した絵

5. 細長(ほそなが)いピストの中(なか)で戦(たたか)う

2人はピストの上で戦うよ。ピストと電気(でんき)審判器(しんぱんき)は線(せん)でつながっていて、けん先にバネが入っているよ。フルーレは500g、エペは750g以上の力でつくと、ランプがつくよ。

受けてからつき返すのルールを表した絵

6. 受(う)けてからつき返(かえ)す

相手のこうげきをけんで受けとめることを「パリー」、そのあとのつき返しを「リポスト」というよ。フルーレとサーブルでは、せめを守(まも)ると、せめる権利(けんり)が相手にうつるよ。

ルールのくわしいまとめ

日本フェンシング協会の説明(せつめい)(「フェンシングについて」「ルール」のページ)と、FIE(国際(こくさい)フェンシング連盟(れんめい)。世界のルールを決める会)のルール(日本語訳(やく)、2026年1月の版(はん))をもとにしているよ。

  • 3つの種目:
  • フルーレ: つくだけ。点になるのは、せなかもふくむ、ユニフォームを着た胴体(どうたい)と、マスクの一部(いちぶ)だよ。頭(あたま)・両うで・両足は、点にならないよ。「優先権(ゆうせんけん)」があるよ。点になる場所をつくと、色のランプがつくよ。点にならない場所をつくと、白いランプがつくよ。
  • エペ: つくだけ。体ぜんぶが、点になる場所だよ。優先権はなくて、先についたほうに点が入るよ。同時(どうじ)なら、両方(りょうほう)に点が入るよ。
  • サーブル: つくのと、きるの、どちらもあるよ。点になるのは、こしから上(頭と両うでもふくむ)だよ。優先権があるよ。
  • 優先権(フルーレ・サーブル): 2人が同時にせめたときのルールだよ。先にうでをのばして、けん先を向けたほうが、せめる権利(けんり)をもつよ。守られると、権利が相手にうつるよ。どちらかは、しゅしん(リーダーのしんぱん)が決めるよ。先にせめる形を作った人が強い、という決まりなんだ。
  • 点を見る機械: けん先にバネが入っているよ。フルーレは500g、エペは750g以上の力でつくと、ランプがつくよ(協会の説明)。
  • 試合(しあい):
  • プール戦(せん)(予選(よせん)): 6〜7人で、みんなと1回ずつ戦(たたか)うよ。時間(じかん)は3分(ぷん)、先に5点取ったら勝(か)ち。
  • エリミナシオン・ディレクト(トーナメント): 負(ま)けたら終(お)わりの勝ちぬき戦だよ。時間は9分(3分×3回、間(あいだ)に1分の休けい。サーブルは8点で、ひと休み)。先に15点取ったら勝ち。
  • 時間切(ぎ)れ: 点が多いほうの勝ち。同じ点なら、まずコインなどで優先権を決めるよ。そして1分のえんちょう戦(先に1点取ったら勝ち)をするよ。
  • FIEのルールの大きな大会のほかに、べつのルールの大会もあるよ。プール戦の人数をへらしたり、トーナメントを先に10点にしたりするんだ(日本フェンシング協会の説明)。
  • しんぱん(ルールを見る人): しゅしんが試合を進(すす)めて、点を決めるよ。
  • はんそく: ルールいはんには、イエローカードなどのばつがあるよ(協会に「違反と罰則」のしりょうがあるよ)。
フェンシングの3種目で点になる場所を色でぬり分けた3つの人の図
フェンシングの有効面
ピストの上で向かい合う2人と、電気審判器につながる線を示した図
ピストと電気審判器

年代(ねんだい)別(べつ)のちがい

フェンシングの大会は、年(とし)でグループに分かれているよ(日本フェンシング協会 2026年版)。

  • Veteran(ベテラン): 40さい以上(いじょう)
  • Senior: 20さい以上
  • Junior/U20: 17〜19さい
  • Cadet/U17: 14〜16さい
  • Youth U14: 12〜13さい / U12: 10〜11さい / U10: 8〜9さい / U8: 7さい以下

Youthでは、上(うえ)のはしの年の、早生(はやう)まれの選手も入れることができるよ。

学校の学年(がくねん)と、このグループは同じではないよ。 たとえばCadet(U17)は14〜16さいで、「高校2年生の早生まれまで」と協会が書いているよ。

小学生・中学生の大会は、道具の決まりが少しやさしいよ。たとえば、世界の会がみとめていないけんでも使えるよ。くわしくは「おうちの人へ」を見てね。

小学生・中学生の大会の時間や、何点取ったら勝ちかの案内は、まだ手に入っていないよ。上の「プール戦5点・3分」「トーナメント15点・9分」は、FIEのルールの大きな大会の決まりだよ。大会によってちがうことがあるよ(協会が書いているよ)。

安全(あんぜん)

  • けん、マスク、ユニフォームに、やぶれ・ほつれ・ひびがないか、使う前に自分で見よう。しんぱんも、試合の前に見てくれるよ(用具の決まり)。
  • マスクをつけていない人に、けんを向けないでね。練習中も、マスクをはずす前に、相手といっしょにけんを下ろそう。
  • けんは、しなるように作(つく)られているよ。でも、おれることがあるよ。おれたけんは使わないでね。
  • 練習の前とあとに、水(みず)を飲もう。じゅんび運動(うんどう)と、体をゆっくりもどす運動もしよう。ユニフォームの中は暑(あつ)くなりやすいよ。こまめに休もう。
  • 体に合ったサイズの道具を使おう。サイズが合わないと、体を守れないよ。

こまかい安全の話(はなし)は「おうちの人へ」にあるよ。

練習メニューのれい

(練習のれいだよ。協会が決めたメニューではないよ。先生(せんせい)やコーチに見てもらってね。)

場所やること目あて
家(あんぜんな広さ)かまえたまま、前と後ろに小さく動く(けんは使わない)。カニみたいに、すり足でね足の使い方
家(あんぜんな広さ)けんを持たないで、うでをまっすぐのばして、ゆびさす動きをくり返すうでをのばす
クラブ先生に見てもらいながら、まとにけん先を当てる練習(人には向けない)ねらう
教室・体育館2人で、きょりを決めて、「ステップ→つく」をかわりばんこにきょりのかんかく
クラブ先生の合図(あいず)で、相手のけんをはらってから、つく(フルーレ)せめと守り

よくあるしつもん

Q. いたくない? あぶなくない?A. けん先はまるくなっていて、バネが入っているよ。ユニフォームやマスクをつけてやるし、大会では道具を見てもらえるよ。でも、道具が古いとあぶないよ。使う前に見ようね。

Q. 何さいから始められる?A. 日本フェンシング協会のYouthのグループでは、U8(7さい以下)からあるよ。何さいから入れるかは、クラブごとにちがうよ。「練習場案内」には、「幼児から」「小学生から」などの決まりが書いてあるよ。

Q. お金はどれくらい?A. 練習場案内に、クラブごとのお金が書いてあるよ。「おうちの人へ」にのせたから、おうちの人といっしょに見てね。

Q. 左ききでもできる?A. できるよ!でも、このページで使ったしりょうには、左ききのことは書いていなかったよ。クラブの先生に聞いてみよう。

きょうのチャレンジ

かまえたまま、前に3歩(ぽ)、後ろに3歩、すり足で動いてみよう。ふらふらしないでできたらすごい!

おうちの人へ

協会登録と費用

  • 日本フェンシング協会への「協会登録」は年度ごとです。2026年度の登録費は小学生2,000円、中学生2,500円、高校生4,000円、大学生7,000円、一般・審判10,000円。ただし、クラブなどの団体を通した登録の手順や、大会に出る予定がない場合に必要かは、団体にご確認ください。
  • クラブの会費の例(協会の練習場案内): 仙台のクラブは月2,000円、気仙沼のクラブは入会金2,000円・月会費2,000円。協会登録費や用具代は別です。
  • 練習場案内には、参加できる年齢、費用、練習日、連絡先が載っています。
  • 用具代は店や種類で変わるので、体験で借りてから選ぶことをおすすめします。

大会の用具規定

  • マスク: 二重ベルト付きで1600Nのマスクをすすめ、350N以上でも使える。二重ベルトのないものは使えない。フルーレは、金属のよろい(メタルビブ)付きのマスクを使う。
  • ユニフォーム(上下): 350N以上、または国際連盟の公認マーク付き(800N)。
  • 半袖プロテクター: 国際連盟公認マーク付き、800N。
  • グローブ: サーブルは、カフ付きの公認品、またはカフなし+電気サーブル用のカフ。
  • ストッキング: 黒以外の色で、膝が出ない長さのもの。
  • ゼッケン: 後ろ足の膝の上の外側に、姓と協会登録の所属名。
  • チェストプロテクター: 小学生の女子は必須(男子は任意)。中学生の女子は必須、エペ・サーブルはソフトカバー不要。フルーレはソフトカバー付き(中学生男子がフルーレでつけるときも、ソフトカバー付き)。
  • ブレード(剣身): 小学生・中学生は、国際連盟の公認品でなくても使える。小学3・4年生のフルーレは3号剣以下。
  • エペの剣ソケット: 小学生はワイヤーの通り道が2穴でなくてもよい。中学生は2穴(FIEルール)。
  • 「カデ」の試合は、FIEルールが適用される。
  • 用具検査は、事前には行わない。審判員が試合前にピスト上で用具の劣化やほころびを確認し、あれば選手はイエローカードの警告を受けて交換する。
  • 大会に申し込むときは、その大会が「学年の部」か「年齢のカテゴリー」かを要項でご確認ください。

安全の確かめ方

  • 協会は「競技における事故防止・安全管理」「胸部保護具」「マスクの安全基準」などの通達を出しています(ルールページに一覧があります)。大会前に、最新の通達をクラブの指導者が確認します。
  • 年齢別の練習量やけがの予防は、指導者や医療の専門家の確認が必要です。

はじめての道具

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